屋根の修理や再塗装について
2021/12/07
目次
皆さんこんにちは。前回は、屋根のリフォームについてお話させていただきました。今回は、リフォームのような大掛かりなものではなく、既存の屋根に必要なメンテナンスを施すことで、寿命を延ばす方法についてお話させていただきます。
ところで、皆さんは、ご自宅の屋根を気にされてことはありますか?『屋根なんて見えないし、気にしたことないなぁ。』という方もいらっしゃるかもしれません。実際、当社のような塗装工事の会社へのご相談も外壁が気になって。と言う方が多いです。ご依頼を受けて、実際に見せて頂くと、屋根もメンテナンスが必要ですよ。という家屋もございます。この記事で、屋根についての知識を深めて頂き、ご自宅の屋根を気にしていただく機会になれば幸いです。
この記事では、以下の項目で構成されています。
・なぜ、屋根の修理が必要なの?
・屋根修理の基礎。知っておきたい7つの知識
1:屋根素材と屋根の形
2:劣化症状のあれこれ
3:費用
4:工事
5:見積もり
6:業者
7:時期
・まとめ
屋根は、風雨を防いで家や家族を守るという役割を担っています。それだけ風雨を浴びていると言い換えることも出来ます。太陽光も浴びているため、劣化しやすい環境が整っているとも言えます。メンテナンスが十分に施されていない屋根は雨漏りの原因となります。雨漏りと言うと、天井からしずくがポタポタと落ちてくる状況を思い浮かぶかもしれませんが、天井にいつの間にかできているシミも雨漏りのサインの可能性があります。
雨漏りがなぜいけないのかをご説明いたしますね。屋根にある小さな隙間などから水分が屋根裏に侵入します。屋根裏は、風が通りにくく、湿気がこもりやすい構造をしています。その為、この状態が長期化すると、家本体の梁や柱といった大切な部分の寿命を縮めることになります。また、木造家屋の大敵『シロアリ』は暗くてジメジメした場所が大好きです。シロアリをはじめとした、害虫に格好の住処を与える事にもつながります。更に、こもった湿気によりカビも発生しやすくなります。カビは家屋自体に与える影響は少ないものの、皆さんもご存じの通りアレルギーの原因にもなりえるものです。二次的に健康被害を引き起こす可能性も否定できません。このような事態を避けるためにも屋根は定期的な点検とメンテナンスが必要となります。
屋根修理の1つ目の基礎として、屋根の素材と形を覚えていきましょう。
屋根素材は屋根修理に欠かせない情報の1つですが、屋根と一言で言っても、1層目・2層目・3層目の3つの層で屋根が構成されています。
それぞれの層で、どんな素材が合わさって構成されているのかを知る事で、屋根修理をする際も慌てず落ち着いてできるようになります。
また、屋根には様々な形が存在しているので、ご自宅がどの屋根の形になっているのかも一度確認しておきましょう。
屋根を構成する代表的な素材
屋根材 | 耐用年数 | 詳細 |
---|---|---|
屋根の1層目(1番外側)で使用する素材 | ||
化粧スレート屋根 (コロニアル) |
15〜20年 | 薄い板状が特徴の屋根材です。費用も比較的安く施工がしやすいので、新築時のお家によく使われています。化粧スレート屋根の塗装が剥がれたり効果が落ちたりしてくると、劣化スピードも速くなりすぐにボロボロになってしまいます。定期的なメンテナンスが欠かせない屋根材の1つです。 |
金属屋根 (トタン屋根、ガルバリウム) |
20〜25年 | リフォームや、築10年が過ぎたお家の屋根材を丸ごと交換する「葺き替え」、屋根材を重ねて取り付ける「重ね葺き(カバー工法)」で使われる事が多い屋根材です。金属製なので、耐久度も高く比較的施工もしやすいので、人気の屋根材です。 |
瓦屋根 (日本瓦、洋瓦) |
50年以上〜 | 瓦は扱いが難しいので、専門の職人さんに施工してもらわなければいけません。粘土を瓦の形に整えたものであり、高温で焼き上げたものは陶器瓦といいます。形状や材質によって日本瓦(和瓦)や洋瓦などと呼び分けます。 |
瓦屋根 (セメント瓦、コンクリート瓦) |
20~30年 | セメントやコンクリートが主成分の屋根瓦です。セメントやコンクリートで作られているため、屋根材が重く、重量に耐えられる建物でなければいけません。 |
アスファルトシングル | 25〜30年 | 防水シートと屋根材が合体したような屋根材です。軽量で耐用年数(耐久度)にも優れています。ただし、施工した事がない業者も多いため、どの業者にも頼めるものではない屋根材です。 また、屋根の傾きが急だと施工中にズルズル落ちてズレてしまう事もあるので、扱いが難しい屋根材です。 |
棟板金 | 15~20年 | 屋根のてっぺんに付いている、金属板です。 |
屋根の2層目(外側と内側の中間)で使用する素材 | ||
防水シート (ルーフィング) |
20~30年 | 外装の屋根材であるスレートや瓦などの下に敷かれている防水シートです。一次防水がスレートや瓦などで、二次防水として防水シートがあります。一次では直接の雨を防ぎ、防ぎきれず屋根の中に入ってきた雨水を通さないために、二次として防水シートが役立っています。防水シートが破けると雨漏りに繋がるので、非常に大事な屋根材です。 |
屋根の3層目(1番内側)で使用する素材 | ||
野地板 (のじいた) |
20~30年 | 防水シートを敷くための下地材になります。野地板がなければ、防水シートも敷けない、その上のスレート・瓦・金属屋根なども取り付けられないので、とても重要な屋根材です。雨水で野地板が腐食してしまうと、雨漏りの原因にもなるので、定期的なメンテナンスで状態を確認しておきましょう。 |
屋根に付属する部材 | ||
雨樋 (あまどい) |
15〜20年 | 屋根の先に軒樋(のきどい)と呼ばれる、屋根から落ちてくる雨水を一旦受ける場所があり、軒樋を通って集水器へ、集水器から竪樋(たてどい)を通って下水や地面に雨水を流します。これらをまとめて雨樋と呼びます。 |
庇 (ひさし) |
15〜20年 | 窓や玄関ドアの上などに取り付ける簡易的な屋根です。周りに障害物などがなく雨水の勢いが強い場合は、簡易的な屋根を取り付ける事で雨水を防ぐ事ができます。木製・金属製・ガラス製・ポリカーボネート製など様々な種類があります。 |
屋根の代表的な形状には、以下の物があります。自宅の屋根の形状が判断しにくいというときは、専門の業者さんに見てもらう事で解決しますよ。
屋根修理の2つ目の基礎として、屋根に起こる劣化や不具合を知る必要があります。
屋根に起こる不具合として分かりやすいのが先ほども記載した通り、しずくがポタポタ落ちるものから、天井にできるシミなどが代表的です。
雨漏りが発生するのも屋根の小さな穴や屋根材の割れなど色々な不具合が影響しています。
屋根修理が必要な劣化の症状を次の表にまとめました。
劣化・不具合 | 詳細 |
---|---|
屋根材のヒビ、割れ | スレート(コロニアル)・瓦・ガルバリウム等などの屋根材の耐久度が落ちてしまったり、強風で飛んできたモノが影響して屋根材が割れたりする事があります。 |
スレート屋根の反り(そり) | スレート屋根は、耐久度が減っていくと、反り返ってくる現象がおきます。反ってしまった部分から雨水の侵入を許す事になるので、屋根の修理が必要です。 |
スレート屋根が ボロボロ |
スレート屋根材に塗装した塗料の効果が切れてしまうと、スレート屋根がボロボロになってしまいます。触っただけで崩れてしまう場合もあり、屋根の塗装効果が切れないように、定期的にメンテナンスをしなくてはいけません。 |
スレート屋根が水を吸ってブヨブヨ | スレート屋根の塗装が剥がれてしまい、屋根材に直接雨水が当たる事で、水を吸ってブヨブヨの状態になります。こうなると屋根の機能が半減してしまうので、屋根の修理が必要です。 |
スレート屋根の欠け | 強風や暴風によって飛んできた小石、スレート屋根同士のぶつかりなどで衝撃が加えられると、どんどん欠けていってしまいます。ひどい状況になると、1枚分の屋根材が半分になってしまうこともあり、雨漏りが発生しないよう早めの修理が必要です。 |
トタン屋根のサビ | トタン屋根は金属なので、雨水に晒され続けるとサビてきます。そのままにしておくと穴もあいてしまうので、キレイにメンテナンスを行いましょう。 |
棟板金の浮き | 強風や暴風によって、屋根材の上に取り付けられている棟板金(長い板状の金属)が持ち上がってしまい、隙間を作ってしまいます。この隙間から雨水が侵入すると雨漏りにも発展するので、修理が必要です。 |
留め具である釘・ ビスの浮き |
釘やビスが打ち付けられている棟板金は強風・暴風などの風が当たっているので、常に振動しています。振動する事で、棟板金を止めるために打ち込んだ釘やビスが緩んだり、棟板金が風で持ち上がったりすると、釘も一緒に緩みます。緩んだ箇所から雨漏りなども発生しますので、早めの修理が必要です。 |
漆喰の崩れ | 瓦屋根の場合、瓦の下に漆喰と呼ばれる土状のものが敷き詰められています。崩れた部分に漆喰を補充したり、一度瓦を外して漆喰を詰め直したりしてから瓦を元に戻す修理などを行います。崩れをそのまま放っておくと雨漏りの原因にもなるので、修理が必要です。 |
縁切り作業、タスペーサーの設置がされていない | 屋根塗装を行った際に、屋根材と屋根材の間の隙間が塗料で埋まってしまうと、雨水の排水や湿気を逃す事ができなくなり、雨漏りにも発展します。 |
雨樋の破損 | 雨樋は、パーツごとで組み合わされたものです。また、雨樋には屋根から落ちる雨水を一旦受け止め、樋を通って地下や地面に排水する機能を持っていますが、強風や暴風などが発生すると、雨樋同士の接続が弱まって外れたり、モノが飛んできた事による破損なども発生したりします。 |
雨樋のゴミ詰まり | 近くに植物があると落ち葉や小枝なども飛んできやすく、それらが雨樋を詰まらせる原因になります。雨樋が詰まると雨水を効率よく排水できなくなるため、溢れかえり雨漏りの原因にもなります。 |
屋根修理の3つ目の基礎として、どのくらいのお金がかかるのか費用を知る必要があります。
各項目の相場は以下の様になります。地域差もあるため、ご参考ください。
修理内容 | 費用相場 | |
---|---|---|
屋根の部分的な修理 | ||
化粧スレート交換 | 2~5千円※化粧スレート1枚 (枚数が多くなれば1枚当たりの費用は下がります。) |
|
ガルバリウム交換 | 2~6千円※ガルバリウム1枚 (枚数が多くなれば1枚当たりの費用は下がります。) |
|
瓦交換 | 1~5万円※瓦1枚 (枚数が多くなれば1枚当たりの費用は下がります。) |
|
アスファルトシングル交換 | 4千円~1万円※アスファルトシングル1枚 (枚数が多くなれば1枚当たりの費用は下がります。) |
|
ヒビ割れ(シーリング補修) | 1~5千円 | |
棟板金の取り替え | 3~10万円 | |
漆喰補修 | 3~7千円(1mあたり) | |
雨樋修理 | 3千円~10万円※修理の規模によって金額は上がります。少額修理の場合は火災保険を適用しての修理は難しいこともあります。 | |
雪止め設置 | 3~10万円※雪が多い地域でなくとも建物が隣接している場合、隣の家に雪が落ちてしまうため、取り付けをお勧めしています。 | |
雨漏り修理 | 5~30万円※事前の調査費用で費用が高くなる場合があります。 |
費用を抑える3つの方法
屋根の補修・修理にかかる費用を安くするためには3つの方法をご紹介します。
- 相見積もりで費用を比較する
- コストパフォーマンスに優れた塗料を使う
- 中間マージンを減らす
それぞれ解説していきます。
相見積もりで費用を比較する
1社だけに見積もりを依頼するよりも3社程度で比較することをおすすめします。
理由は、同じ工事で同じ材料を使っても会社によって費用が大きく異なる場合があるためです。
なかには極端に高額な費用を取ろうとする企業もあるため、3社程度で同じ条件で比較して安い会社を探すと良いでしょう。
ただし安すぎる場合は手抜きのリスクがあるため工事内容も比較する必要があります。
コストパフォーマンスに優れた塗料を使う
塗料はグレードが高くなるほど耐用年数が長く、費用が高くなります。
一般的にはシリコン塗料を使いますが、1つ上のグレードであるフッ素塗料を使えばメンテナンスコストが抑えられるため長期的には安上がりになるでしょう。
逆に、工事する際の費用を抑えたい場合は、耐用年数が短いけれど材料費が安いシリコン塗料を選ぶとよいでしょう。
中間マージンを減らす
屋根修理の費用が、通常よりも高くなってしまう場合があります。
それが中間マージンと呼ばれる紹介料が発生する状況です。
例えば、A社に屋根修理を頼みました。
しかし、A社は屋根修理に対応できないため、屋根専門の業者へお願いしました。
このような形だと、2社が1つの屋根修理で関わることになるので、
A社の利益 + 屋根業者の利益 + 施工費用 = 屋根修理費用となり、通常よりも費用が高くなります。
関わる会社が多くなるほど、中間マージンが発生し屋根修理の費用が高くなるので、注意が必要です。
屋根修理の4つ目の基礎として、どんな工事があるかを知っておく必要があります。
例えば屋根の修理といっても、屋根材(スレート・瓦・ガルバリウム)の修理なのか、屋根先についている雨樋の修理なのか、雨漏りの修理なのか。
屋根は様々なパーツが組み合わさって構成されているため、部分部分で最適な修理を行わなくてはいけません。
そのため、どんな屋根修理があるのかを一緒に見てみましょう。
屋根修理の内容 | 詳細 |
---|---|
屋根材の交換・修理 | 屋根材が割れたり、強風で飛んでいってしまったりした場合、雨漏りにも発展するため、1枚だけの交換から全体の屋根材の交換なども行います。 |
棟板金交換 | 屋根のてっぺんに取り付けてある金属板です。経年劣化や、強風にあおられると、棟板金や留め具の釘やビスなども浮いてきて、その隙間から雨水が侵入する場合もあります。新しく取り替えることで、雨漏りを防ぐことができます。 |
漆喰補修 | 瓦の下に積まれている漆喰ですが、崩れがあると、その崩れた隙間から雨水が侵入し、雨漏りを引き起こします。漆喰を詰めなおしたり、瓦を一度外して漆喰を整えたりと、調整が必要です。 |
雨樋交換・補修 | 屋根から落ちる雨水を効率よく下水や地面に流す機能を持つ雨樋ですが、ゴミが詰まったり樋に不具合があったりすると、雨水が逆流した際に下水に流れず溢れて外壁に垂れたりします。劣化を引き起こすだけでなく、雨漏りに発展することもあるため、雨樋の交換・補修を行う必要があります。 |
部分コーキング(シーリング) | 屋根材のヒビ割れなど小規模な屋根修理の場合には、コーキングでヒビを埋めたり、一時的な処置として充填(注入)したりする補修もあります。 |
屋根修理の5つ目の基礎として、見積もりについて見てみましょう。
屋根修理の見積もりには、覚えておきたい3つのポイントがあります。
1.現地調査
2.見積もり
3.見積書
この3つのポイントを知っておかなければ、見積もり後の費用が適正かを判断することができなくなるので、非常に重要です。
1つ1つが大切なので、しっかりとご説明して行きます。
見積もりのポイント1:現地調査
屋根修理の見積もりでは、現地調査を必ず行う必要があります。
現地調査とは何か、現地調査がなぜ大事なのかが分かることで、見積もりについても深く理解できるようになります。
現地調査とはそれほど大事なものであり、現地調査をする事で以下が判明します。
- 本当に屋根修理が必要か
- どんな屋根修理が必要か
- どのくらいの費用が必要か
現地調査で、本当に屋根修理が必要なのかが分かる
屋根修理における現地調査では、屋根にあがって不具合を隅々まで確認し、本当に修理が必要かを、まずは確かめます。
現地調査が特に必要なケースは、訪問販売(セールス業者)などで飛び込みで来た業者に、屋根の指摘をされて見積もりを出された場合。
このような状況だと、本当に屋根の修理が必要なのかが分からないため、業者への不信感が生まれて、いらぬトラブルが引き起こされてしまう事もあります。
屋根にあがらずに見積もりをする業者は論外です屋根修理において現地調査は、適切な工事はどのようなものかを確認するだけではなく、適正な費用を出すための大事な情報源です。
そのため、屋根にあがっての現地調査を行わず、目視(遠くから見る)だけで見積もりをしようとする業者とは、絶対に契約してはいけません。
適切な屋根修理、適正な費用を出すためにも、屋根にあがっての現地調査は必須だと覚えておきましょう。
現地調査で、どんな屋根修理が必要かが分かる
現地調査を行うことによって、本当に屋根の修理が必要かが分かります。
屋根材にヒビが入っている、屋根材下の防水シートが破れている、漆喰が崩れている……。
どれも屋根の修理が必要な症状ですが、この症状だけを見ただけでは工事はできません。
例えば、屋根材に入っているヒビを直そうとコーキングと呼ばれるゴムの接着剤を充填して直ったと思ったが、コーキングをした事によって雨水の通りが変わってしまい、雨漏りが発生するということもあります。
見た目の症状だけで屋根修理を行おうとすると、失敗する可能性もあるでしょう。
現地調査とは、屋根修理が必要な症状・原因をきちんと見つけ、その周りも確認し、適切な工事をするにはどうすればいいのかを考える大事な時間にもなります。
言ってしまえば、ただ屋根の上を見るだけは誰でもできますが、適切な屋根修理はどうすればいいかを見極めるのはプロでないとできないため、屋根修理は必ず優良業者へお願いしましょう。
現地調査で、どのくらいの費用が必要かが分かる
屋根修理は部分的なものから全体的な修理まで幅広いですが、どの屋根修理であっても適切な修理を行うために適正な費用が必要となります。
現地調査は、適切な修理をおこなうための適正な費用を出すには欠かせないもの。
修理箇所を多くしてしまうと費用は高くなり、逆に少ないと安くなりますが、その分本当に必要な修理がされないため、屋根の不具合は直せなくなります。
多い少ないではなく、適切な修理箇所を見つけることで、初めて適正な修理費用を出すことができるようになります。
あなたが適正な費用を出してもらいたいと考えているのであれば、丁寧に現地調査をしてくれる優良業者を選ばなくてはいけません。
見積もりのポイント2:見積もりについて
見積もりとは、現地調査で調べた内容を元に、どういった修理をすればいいのか、その修理を行うためにはどのくらいの費用がかかるのか、あなたの屋根を修理するための最適なプランを考え出す行為です。
現地調査で見逃しや漏れがあった場合は、見積もりの段階で適正なプランを立てられなくなるので、見積もりを行うためには丁寧で正確な現地調査が必須です。
だからこそ、見積もり内容=工事内容そのものという図式になり、見積もりが曖昧(詳細なことが書かれていない)な場合は、以下のことが発生している可能性が高いです。
- 現地調査できちんと工事箇所を確認していない
- 5~15分程の短い時間の調査しかせず隅々まで見ていない
見積もりでの曖昧さは、そのまま工事の失敗を意味します。
見積もりは適切さが求められるため、大事なものである事をあなたにも覚えておいてほしいです。
見積もりのポイント3:見積書について
見積書は、見積もりにて出された工事プランで、使われる道具・材料などから、人件費や費用まで工事に必要なものが全て書かれている書類です。
そのため、見積書に書かれていないことに関しては、業者側も作業をしないので、事前に見積書をチェックすることが大事にななります。
見積書のチェックを怠ると、屋根修理では「言った」「言わない」問題も発生するため、余計なトラブルが発生しないよう入念に確認しましょう。
必ず第三者か見積もり内容を診断できる人に確認をしてもらいましょう。
屋根修理の6つ目の基礎として、業者について見てみましょう。
屋根修理ができる業者は、比較的多いですが、それぞれの業者で特徴が違います。
どの屋根修理の業者に頼めばいいのかは、以下の屋根修理業者の一覧表をご参照ください。
規模で違う屋根業者のオススメ度
屋根修理業者 | オススメ度 | 詳細 |
---|---|---|
家を建ててくれた業者 | △ | 家を建ててくれた業者にお願いもできます。しかし、家を建ててくれた業者は屋根修理を専門にしていない場合もあるため、家を建ててくれた業者が別業者にお願いすることで、中間マージンが発生して費用が高くなります。 |
ハウスメーカー・大型工務店 | △ | 大手の会社は、信頼性などもあり営業は強いですが、こまかい屋根の修理技術を持っていないことが多いです。そのため、専門の屋根業者へ仕事を外注するので、中間マージンが発生して費用が高くなります。 |
地元の工務店 | △ | 工務店となると、建築関係は専門知識などもあり大丈夫ですが、屋根の修理となると知識が足らずに専門の屋根業者へ依頼することが多いです。そのため、中間マージンが発生して費用が高くなります。 |
地元の屋根業者 | △ | あなたの地元の屋根の修理業者にお願いすることで、中間マージンは発生しないため費用も抑えることができます。しかし、地元で中間マージンもかからないから大丈夫とはいえず、屋根業者もそれぞれピンキリなので、質が悪い屋根業者を選んでしまうと、修理に失敗する可能性もあります。 |
地元密着の優良な屋根業者 | ◯ | 地元密着で尚且つ優良な屋根業者であれば、中間マージンもかからないため費用も安く、屋根の知識や修理の経験も豊富なため、適切な修理を適正費用で行ってくれます。 |
悪徳業者 | × | 10万円以上の大幅値引き、妥当性がないキャンペーンの実施、現地調査もせずに見積もり。このように契約することだけを考えた行動を起こすのが悪徳業者です。もし悪徳業者へ頼んでしまった場合、手抜きや無駄な出費となる可能性が高くなるため、絶対に契約してはいけません。 |
訪問販売業者 | × |
いきなり屋根の指摘をしてくる、近所で工事をしてるからと挨拶がてら工事を提案しに来る。このように、突然あなたのお家に来て屋根を修理したほうがいいと契約を迫ってきます。訪問販売でのトラブルが後を絶たず、消費者センターにも多数の相談が寄せられているので、訪問販売で屋根修理を売りにくる業者とは絶対に契約してはいけません。 |
◎業者の事で覚えておきたい元請け・下請け・孫請けについて◎
大手のハウスメーカーや大手工務店では、屋根修理の専門組織がなかったり、お客様が直接頼んだ業者で対応ができなかったりする場合もあります。
屋根修理は専門的な知識が必要となるため、必ず専門的な知識や技術を持つ職人にやってもらわなければ直せません。
そのため、屋根修理を頼まれた会社は、専門的な知識を持つ業者へと仕事を発注し、仕事をお願いする側が元請けとなり、仕事を頼まれた側が下請けとなって屋根の修理を行います。
下請け側でも対応できない場合、下請け業者が別の業者へと頼むと、孫請けとなります。
しかし、元請けから下請けへ仕事を発注された場合は、元請けの利益 + 下請けの利益 + 施工費の合計=あなたが払う費用となるため、複数の会社が関わることで費用が高くなります。
こういった形で費用が高くなることを、中間マージンと呼びます。余計な費用をかけたくない場合は、規模の大きなところではなく、屋根修理を専門にしている業者へ依頼しましょう。
屋根修理の最後に基礎として、時期についてのお話をさせていただきます。
屋根修理において、1番気をつけなくてはいけないのが雨です。
すると、雨が多い時期は屋根修理ができないのかと思われてしまうかもしれませんが、きちんと気をつければ大丈夫なので、時期ごとでどんな事に気をつければ良いのかを一覧表にまとめました。以下の表を参考にしてみて下さい。
季節 | 月 | 詳細 |
---|---|---|
春 | 3月 4月 5月 |
春は気候も安定し、屋根修理にはベストな時期といえます。 |
夏 | 6月 7月 8月 |
雨も多くなる時期のため、気をつけなければいけません。しかし、きちんと天候を読み、雨が降ったらすぐに作業を中止する、迅速な対応ができる業者であれば問題ありません。 しかし、雨が多い時期だからこそ、屋根の不具合も多くあります。逆に屋根の不具合を見つけるチャンスの時期でもあるため、屋根の不具合を見つけたら業者探しから始めましょう。 |
秋 | 9月 10月 11月 |
雨も収まり、気候も安定するころなので、屋根修理の時期としては良い時期となります。ただし台風にはご注意ください。 年末に差し掛かるので、今年中に屋根の問題を解決したい方が駆け込みで業者へ頼むことが多くなるため、時期としては良いですが、優良な屋根修理の業者のスケジュールが埋まってしまっている場合があります。 |
冬 | 12月 1月 2月 |
寒さが目立つ時期ですが、塗装を除く屋根修理の時期としては問題ありません。塗装の場合は気温が低すぎると施工不良の原因となります。 寒さの影響で職人の手先が固まってしまうこともあり、屋根では精密な修理が必要なため、注意が必要です。 寒さにも慣れている優良な屋根修理業者を選びましょう。 |
まとめ
ご説明が長くなってしまいましたが、この記事で知識を増やして頂くことは出来ましたか?屋根を見るコツをお伝えしておきます。『真下ではなく、少し離れたところから』これがコツとなります。2階建て以上の家屋では、真下から見上げただけでは、屋根を見ることは難しいです。その為、少し離れたところから見ると、屋根全体を見ることは出来なくとも、一部を見ることは可能です。その見えた部分に傷みがあれば、見えない部分にも痛みがある可能性が高くなります。堤防の近所にお住まいの方は、堤防からご自宅を観察するというのも一つの手段です。この際は、通行する車に気を付けて下さいね。ご自身で屋根の傷みを調べたいときに注意する点が3つあります。
1.双眼鏡や望遠鏡は使わない。覗いているのと勘違いされて、ご近所さんとの関係悪化につながります。
2.近辺にあるマンションやアパートから見ない。不法侵入と言われてしまいます。
3.ご自身で屋根に登らない。平均的な2階建て家屋の高さは6㎡程となります。転落した際、大けがや、最悪の事態になりえます。
最近では、現地調査は無料と言う業者が殆どです。これらの業者を利用して下さい。痛みのある部分の写真を撮ってほしいとお願いすれば、応えてくれるところもあると思います。
我が社は、岐阜県羽島市を拠点に岐阜県西濃地区や、名古屋市、愛知県尾張地方を中心に施工実績を多く持つ会社です。該当地域にお住まいの方で屋根の修理をお考えの方は、是非、当社を含めた相見積をお考え下さい。