陸屋根の防水工事について

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陸屋根の防水工事について

2022/10/06

目次

    陸屋根の防水工事について

     皆さん、こんにちは。っ皆さんは、陸屋根と言う屋根の形をご存じですか?上の写真のような平らな屋根の事を『陸屋根』と言います。平らなので、そのままに『平屋根』と言う事もあります。学校の校舎や市役所、病院などの大きな建物に採用されることが多い屋根の形状となります。この記事では、陸屋根のメリットとデメリット。雨漏りに関係してくる防水工事についてお話をしていきますね。この記事は、以下のような内容をお話していきます。

     

    1・陸屋根のメリットとデメリット

    2.陸屋根の防水工事が必要な時期は?

    3.防水工事の種類と特徴。費用の相場

      ◎塗装による防水工事

      ◎シートによる防水工事

      ◎複合型の防水工事

    4.まとめ

    1・陸屋根のメリットとデメリット

     陸屋根は、先ほども述べた通り、平らな形状をしているという特徴があります。その為、以下のようなメリットとデメリットがあります。

     

    〇メリット

    屋上庭園や洗濯物を干すスペースとして屋上を有効活用できる。

     屋上が平らな形状をしているため、屋上でガーデニングを楽しんだり、洗濯物を干すスペースとして有効活用することができます。また、病院や市役所などの様に公共性の高い建物では、屋上へのアクセスを容易にすることにより、水害などの高所への非難が推奨されている場面では、避難場所として活用することも出来ます。

     

    メンテナンス時に足場を組む必要が無い。

     予め、屋上へのはしごを設置するなどしておくことで、足場の設置費用を節約することが出来ます。傾斜のある屋根では、はしごが届く高さだとしても職人の安全確保のためにも、足場の設置が必須となってしまいます。

     

    屋根裏のスペースが必要ない為、天井が高くできる。

     同じ高さの家屋を想定した場合、屋根裏のスペースが必要でない為、室内の空間を広くとることが可能です。部屋の天井を高くすることで、開放感のある居室を作ることが可能です。

     

    〇デメリット

    水はけが悪い。

     陸屋根の最大の田メリットが、この水はけの悪さとなります。傾斜のある屋根では、自然と雨や雪は地面へと流れ落ちますが、屋上が平らな陸屋根では、雨などの水分はそのまま屋上に溜まってしまいます。

     溜まった水は、雨漏りの原因となってしまうため、防水工事や雨漏り対策が欠かせません。

     

    メンテナンス頻度が多い。

     水が屋上にとどまりやすい性質から、メンテナンスの頻度が多くなってしまいがちです。瓦屋根の耐用年数が50年以上と言われているのに対し、陸屋根の防水工事の耐用年数は10年~20年となります。

     

    断熱効果が低い。

     屋根裏スペースが無いことは、デメリットにもなってしまいます。太陽により暖められた屋根の熱が室内に伝わりやすく、上の階の温度が上昇しやすくなってしまいます。

     ただ、このデメリットは、断熱材を工夫したり、遮熱塗料を使用することで軽減することは可能です。

     

    2.陸屋根の防水工事が必要な時期は?

     

     

    次に、どの様な状態になっていたら、防水工事の時期なのかを見ていきたいと思います。

     

     

    早めのメンテナンスを検討した方が良い状態

       以下のような状態なのであれば、早めにメンテナンスを依頼されることをお勧めします。

    ・屋上に雑草が生えている

    ・目地にひび割れが見られる。

    ・排水溝の周囲にごみが溜まっている。

    ・雨の日やその後に、屋根の一部に水が溜まっている。

     

     

    早急に防水工事を依頼しないといけない状態。

      以下のような状態が見られる場合は、すでに雨漏りが発生している可能性が非常に高いです。早急に対応をしてください。

    ・室内で雨漏りが発生している(天井のシミなど)。

    ・前回の防水工事から10年以上経過している。

    ・排水溝が詰まっている。

    ・剥がれやふくらみ、浮きが見られる。

     

     早急に防水工事が必要な症状が見られる場合には、躯体にもダメージが及んでいる可能性があります。この様な状態になってしまうと、補修費用もかさんでしまいます。この様な症状が見られる前の段階『メンテナンスを検討した方が良い状態』の時に業者に屋上の点検も兼ねて、依頼をするようにしましょう。

    ◎塗装による防水工事

    3.防水工事の種類と特徴。費用の相場   

     一口に防水工事と言っても、いくつかの工法があり、それぞれにメリット、デメリットがあります。ここからは、それぞれの工法のメリット、デメリットと相場についてご説明します。防水工事は、大きく3つに分けることが出来ます。『塗装による防水工事』と『シートによる防水工事』です。『複合型』というのは、両方の工法を用いて行う防水工事となります。それぞれの工法の特徴やメンテナンス費用は、最後に一覧表にしてあります。文章を読むのが面倒だ。と言う方は、そちらを参考にしてください。

     金額に関しては、4,500円~5,800円/㎡となることが多く、新規に施工する際の相場に大きな差はありませんが、メンテナンスに掛かる費用に差が生まれてきます。30年で掛かるであろうメンテナンス費用も併せて掲載するので、ご参考になさってください。なお、新規施工に掛かる費用もメンテナンス費用の表に掲載しています。そちらも一緒にご確認ください。

     まずは、塗装による防水工事のご説明をしますね。塗装による防水工事には、『ウレタン防水』と『FRP防水』の2種類があります。それぞれの特徴と、費用の相場は次のようになります。

     

    ◎ウレタン防水 

     ウレタン樹脂を重ね塗りすることで、防水層を形成する工法となります。最大のメリットは、施工場所を選ばない事です。後程、説明するFRP防水やシート防水では、広さや形状によっては施工に向かない場所がありますが、このウレタン防水は、広さなどによる制約が無いため、防水工事の主流となっています。また、既存の素材を選ばずに施工できることから部分的な補修にも用いられることが多い工法となります。

     デメリットは、耐用年数が10年前後と短い事です。また、塗膜の耐久性が低く、人の出入りが多い場所や重たい物を設置する場所には不向きです。さらに、塗る度に乾燥が必要となるため、工期が長くなってしまう事もデメリットとして挙げられます。

     しかし、この耐用年数のデメリットに関しては、外壁塗装のメンテナンス時期と重なるため、外壁塗装と同じ時にメンテナンスすることで、性能を一定に保つことが出来るため、一概にデメリットと言うことも出来ません。

     

    経過年数 メンテナンス内容 メンテナンス費用
    0年目 新規施工 約4,800円
    10年目 寿命・塗り替え 約4,800円
    20年目 寿命・塗り替え 約4,800円
    30年目 寿命・塗り替え 約4,800円
      累計 約19,200円

     

    ◎FRP防水 

     

     ガラス繊維強化プラスチック(FRP)という耐久性に優れた素材で防水層を形成する工法となります。その強度の高さから、人の出入りがある屋上にも多く採用されています。また、この後にご説明するシート防水などに比べると軽量なため、木造の様に耐荷重性の低い家屋にも向いています。ただ、FRPは紫外線を長期的に浴びると、ひび割れが発生してしまうため、トップコートという樹脂で表面を保護する必要があります。

     弱点としては、施工時に匂いが発生すること。FRPが伸縮に弱い為、広い面積の施工には向かないことが挙げられます。また、FRP自体は10年~12年ほどの耐用年数がありますが、トップコートは5年~6年で塗り替えが必要となり、メンテナンス費用が掛かります。

     

    経過年数 メンテナンス内容 メンテナンス費用
    0年目 新規施工 約5,800円
    6年目 トップコート塗り替え 約2,300円
    12年目 寿命・張り替え 約5,800円
    18年目 トップコート塗り替え 約2,300円
    24年目 寿命・張り替え 約5,800円
    30年目 トップコート塗り替え 約2,300円
      累計 約24,300円

     

    3.防水工事の種類と特徴。費用の相場

    ◎シートによる防水工事

     次はシートによる防水工事のご説明となります。シートによる防水工事には、扱うシートの種類によって『塩化ビニール防水』と『ゴムシート防水』の2種類があります。

     

    ◎塩化ビニール防水

     

     塩化ビニール樹脂を施した防水シートを接着剤などで陸屋根面に張っていく工法となります。色や模様がプリントされたタイプが存在するため、意匠性に優れ、人の出入りがある屋上やマンションの廊下にも採用されています。ウレタン防水の次に人気のある工法となります。施工するシートにもよりますが、施工後も軽歩行が可能です。施工後に歩行を想定されている場合は、予め、業者に確認をしておきましょう。高い耐候性がある為、基本的にはメンテナンスの必要が無く、長期的にもコストパフォーマンスに優れた工法と言えます。

     ただし、シートの継ぎ目から雨漏りがしやすい為、施工実績のある業者を選ばないと、早い段階で雨漏りを起こしてしまいます。また、高層ビルや海沿いの建物などの強い風に晒される可能性がある場所では、シートが強風に飛ばされる危険性がある為、この様な場所に施工するには不向きな工法と言えます。

     

    経過年数 メンテナンス内容 メンテナンス費用
    0年目 新規施工 約4,800円
    12年目 寿命・張り替え 約4,800円
    24年目 寿命・張り替え 約4,800円
    30年目 (端数6年分)寿命・張り替え 約2,400円
      累計 約16,800円

     

    ◎ゴムシート防水

     

     シート状に成型した合成ゴム系の防水シートを、接着剤やテープを使用して陸屋根面に防水層を形成する工法となります。以前は、防水工事の主流でしたが、施工面が平らでないといけなかったり、継ぎ目から雨漏りがしやすい事などから、シートによる防水では、先ほどご説明した『塩化ビニールシート防水』が主流となっています。

     ただし、既存の防水の上から施工が可能な点や伸縮性に優れている点などから、部分的な補修で施す工法としては、まだまだ現役です。上記以外にも、施工場所により接着剤の選定が必要など職人の腕による品質のばらつきが生じやすい為、施工実績のある業者選びが重要となります。

     現在では、広い面積に施工する例が減っているため、他の工法でご紹介している30年周期で見た際のメンテナンス費用の表は割愛させて頂きます。なお、新規に施工する際の相場の目安は、2,500円~7,500円/㎡となります。

    3.防水工事の種類と特徴。費用の相場

    ◎複合型の防水工事

     最後にご紹介するのは、アスファルト防水となります。今回、ご紹介している工法の中では、トップクラスの防水性能を誇ります。しかし、デメリットも存在するので、そちらも併せてご説明いたします。

     合成繊維不織布にアスファルトを含ませたシートを重ねていく工法となります。前述したとおり、大変優れた防水性能を誇ります。また、歴史のある工法のため、信頼性も高く、施工可能な建物であれば、新築時の防水工事として用いられることが多い施工方法となります。

    『施工可能』という言葉、引っ掛かりますよね。施工に向く建物に制約が多いという欠点があるのも、アスファルト防水の特徴となります。施工場所を歩行することを想定されている場合は、施工後にモルタルで保護をしないといけません。その為、屋根部分が重くなり、耐荷重の低い木造家屋には向きません。また、既存の工法から変更が出来ない点もデメリットと言えます。

     長所、短所のあるアスファルト防水ですが、施工方法は、後述するトーチ工法と常温工法(冷工法)の2種類があります。されぞれに解説や長所短所をご説明致します。

     

    ◎トーチ工法

     

     シートの裏面に含ませたアスファルトを、バーナーで炙りながら液状にし、塗るように張り付けていく工法となります。器具を用いることで簡単に施工でき、シート同士を溶融するため、今までご説明してきたシート工法の様に継ぎ目からの雨漏りがしにくくなるという特徴があります。火を扱うため、熱や煙、臭いが発生します。熱が発生することも木造家屋には適さない要因となります。

     

    ◎常温工法(冷工法)

     

     液状のアスファルトを使用して、常温で材料を接着する工法です。シートを交互に複数枚張り合わせていきます。

     トーチ工法の様に熱が発生しない為、煙や臭いの心配がなく、周辺への影響が殆どありません。しかし、接着に技術を要するので、先ほどのシート工法の様に、継ぎ目からの雨漏りの可能性が高くなります。

     

    経過年数 メンテナンス内容 メンテナンス費用
    0年目 新規施工 約6,800円
    20年目 寿命・張り替え 約6,800円
    30年目 (端数10年分)寿命・張り替え 約3,400円
      累計 約17,000円

    3.防水工事の種類と特徴。費用の相場

    5つの防水工事 まとめ

     

     

    今まで、紹介してきた5つの防水工事の特徴やメンテナンス費用を表にしてみました。文章で読むのは面倒だという方はこちらでご確認ください。

     

    5つの工法の特徴と費用 一覧表

    工法 メリット デメリット メンテナンス費用
    ウレタン防水 ・施工場所を選ばない
    ・既存の防水の上から施工可能
    ・耐用年数が短い
    ・人の往来が多い場所や重量物の設置場所には不向き
    ・工期が長い
    約19,200円
    FRP防水 ・人の出入りが多い場所にも施工できる
    ・耐荷重性の低い家屋にも対応可能
    ・施工時に臭いが発生する
    ・広い面積の施工には不向き
    ・メンテナンス費用がかさむ
    約24,300円
    塩化ビニール
       シート防水
    ・意匠性に優れる
    ・耐候性が高く、メンテナンス費用が低く抑えられる
    ・シートの継ぎ目から雨漏りしやすい
    ・シートが強風で飛ばされる危険性がある
    約16,800円
    ゴムシート防水 ・既存の防水の上から施工可能
    ・伸縮性に優れる
    ・施工面が平らでないといけない
    ・シートの継ぎ目から雨漏りしやすい
    ・職人により、品質にばらつきが生じやすい
    新規施工
    2,500円~7,500円
          /㎡
    アスファルト防水 ・防水性能はトップクラス
    ・歴史の長い工法のため、信頼性抜群
    ・施工後に歩行する場合は、重たくなる
    ・既存の工法から変更できない
    ・工法によっては、煙や臭いが発生する
    約17,000円

     

     

    4.まとめ

     いかがでしたか?防水工事に耐性手の知識を深めて頂くことは出来ましたか?

     陸屋根は、その形状の都合上、雨漏りとは切っても切れない関係があります。この記事を読んで、理解を深めて頂くことが出来たと思います。この機会に、ご自宅の防水工事を施工してからどの位立っているのかを思い出して頂けたら幸いです。

     記事の初めの方に、どの様な状態だと防水工事を考えなければいけないのかをお伝えしましたが、元々はしごが設置してあったり、近くに高い建物があり、ご自宅の屋上を確認できる場合でない時は、専門の業者に点検を依頼されることをお勧めします。ただ、その時も、業者の言いなりになるのではなく、写真を撮ってもらい、この様な状態だから防水工事が必要です。と言ってくれる業者を選んでください。頼んでも写真撮影に応じてくれないような業者では、必要でないのに工事をされる可能性があります。また、施工後の写真撮影にも応じてくれる業者を選定するように心掛けて下さい。施工後の写真は、しっかりと施工しました。という証拠になります。こちらも応じてくれない業者は、どこかで手抜きをしていることがあります。自社の施工に自信のある業者であれば、快く応じてくれます。

     中には、見えない所だからと必要でない工事を進めてくる業者や手抜き工事をする業者がいるのも事実です。ご自分が被害に遭わない為にも、信頼のおける業者に依頼されることをお勧めいたします。

     当社は、岐阜県羽島市に拠点を置き、岐阜県西濃地区、愛知県尾張地域や名古屋市まで多くの施工実績を誇ります。この記事で紹介した防水工事にも対応が可能です。雨漏りの症状かもしれない。と言う事であれば、確認にお伺いさせて頂くことも可能です。写真にて、屋上の状態をご提示したうえでのご提案もお任せください。施工業者を決める際には、2~3社にお見積りを依頼されることをお勧めします。複数の見積もりを取ることで、相場の比較ができます。その際は、是非、当社も含めてのお見積りのご検討をお願い致します。

     

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