ケレンとは?

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ケレンとは?

2022/06/24

目次

    ケレンとは?

     皆さんこんにちは。

     皆さんは、『ケレン』という言葉を聞いた事はありますか?素地づくりや下地処理と言い換えるとDIYをされる方や、車の塗装、プラモデルを作られる方であれば伝わるのではないでしょうか?これらを指す、業界用語と考えて頂ければ良いかと思います。

     では何故、外壁塗装と関連があるのでしょうか。上記のような趣味をお持ちの方であれば、なんとなく察しが付くかと思いますが、皆さんに外壁塗装におけるケレンの重要性を理解していただきたいので以下の順を追ってご説明していきますね。

     

    1.ケレンって何?

    2.ケレンの役割や必要性

    3.ケレンの種類と相場

    4.まとめ

    1.ケレンって何?

     ケレンとは、上記でも少し触れましたが、やすりやサンダーなどの電動工具を用いて素地づくり、下地処理を行う工程です。古い塗膜を落としたり、階段などの鉄部の錆を落とす作業となります。

     今まで、当社の記事を読んでいただいている方の中には、高圧洗浄の時にも同じこと言ってなかった?と思われる方もいるかと思います。高圧洗浄では落としきれなかった古い塗膜や汚れを落とす工程となります。

    2.ケレンの役割や必要性

     ケレンの内容については大まかにご理解頂けたと思いますので、その役割と必要性についてご説明させていただきます。

     役割はご説明した通り、素地づくりと下地処理となります。「そんな事言われても分からん。」と言うお声が聞こえてきそうですね。

     高圧洗浄をしても古い塗膜やサビ、コケなどが残っていることがあります。これらの上から新しい塗装を施しても、塗装が躯体に密着することが出来ない為、ご使用の塗料の性能を発揮することが出来ないません。また、後からサビが浮いてくるなどの不具合の原因となりえます。

     外壁塗装を依頼された方の中には、見た目が綺麗な所にやすりを当てているのを見たことがある方もいるかもしれません。これは塗装の食いつきが悪い素材にわざと細かい傷を付けることにより、塗装の食いつきを良くし、密着性を高める為に行っています。

     ケレン作業はとても地味で、塗料の寿命に与える影響が少なそうですが、ある研究機関が各工程における塗料の寿命に与える影響について発表した内容が以下の表です。

     

    要因 塗料の寿命に与える影響
    ケレン作業(素地調整) 49.5%
    塗り回数(1回塗り、2回塗り等) 19.1%
    塗料の種類 4.9%
    その他(塗装技術や気候など) 26.5%

     

     この表の様に、ケレン作業が塗料の寿命に与える影響は約50%にもなります。研究においてもケレンの重要性が証明されています。この結果からもケレンの重要性、必要性がご認識いただけるのではないかと思います。

    3.ケレンの種類と相場

     次に、ケレンの種類とそれぞれの種類の相場について解説しますね。以下の表にケレンの種類と相場をまとめました。

     

    種類 使用する道具 相場(/㎡)
    1種ケレン

    高圧力の研磨剤や剝離剤を使ったブラスト法

    3,000~4,000円
    2種ケレン ディスクサンダーやワイヤーホールなどの電動工具

    1,500~2,000円

    3種ケレン

    ワイヤーブラシ、ケレン棒、スクレーパーなど

    600~1,000円
    4種ケレン

    紙やすり、サンドペーパー、研磨スポンジ

    200~400円

     

      ケレンの種類だけ見ると、電動工具を使用しないと出来ないから、紙やすりの様に100円均一で入手可能な物で済ますことが出来る物まであります。この中で、1種ケレンは橋などの公共施設に使われることが多く、一般住宅で行われることはありません。

     ケレンの相場は、ご自宅の傷み具合でケレンの必要な種類や面積が異なりますが、30坪のお宅で70,000円~120,000円が目安となります。

     続いて、各ケレンについて詳しく解説していきます。

     

    〇1種ケレン

     ご紹介するケレンの中で、最も強力なケレンとなります。ブラスト法と言う特殊な工法を用いたり、剥離剤と言う特殊な薬品を用いて行うケレンとなります。一般住宅で行われることはまずありません。

     

    〇2種ケレン

     このケレンで使う工具はディスクサンダーやパワーブラシと言った電動工具となります。深いところまで入り込んでしまった錆や古い塗膜を完全に除去する目的で行われるケレン法となります。

     今まで使われていた塗料と違う塗料を使用する時は、以前の塗料を完全に除去しないといけない場合があります。このような時や、深くまで侵入してしまった錆を除去する際に用いられるケレン法です。必要に応じて、一般住宅でも施工されることがあります。

     

    〇3種ケレン

     こちらのケRン方では、ディスクサンダーやワイヤーブラシを用いて錆の除去を行います。ディスクサンダーが入らない場所では、ワイヤーブラシや研磨スポンジを使うこともあります。

     2種ケレンとの大きな違いは、古い塗膜を残すというところです。古い塗膜を完全に除去する必要が無い場合に使われるケレン法となります。

     

    ○4種ケレン

     このケレン法では電動工具を使う事は殆どありません。主に紙やすりや研磨スポンジを使用して、表面に細かい傷を付けることで塗料の密着性を上げることを目的に行います。この様な作業を足付け、目粗しと言います。

     

     

    〇ケレン法も適材適所

     どのような建物の塗装に共通して言えることですが、材質や場所によりケレン法を使い分けます。極端な例を挙げると、木材に1種ケレンを行ってしまうと、木材を必要以上に削ってしまいます。逆に、鉄橋のさび落としを4種ケレンの紙やすりで行っていては、いつまでたっても次の工程に移ることが出来ません。

     この例は極端ですが、一般住宅でも北側の勝手口の上にある庇が鉄板の場合、サビが深くまで侵入していることが多いため、2種ケレンを行う。同じ鉄板でも南側に位置する場合は、錆が発生していても表面だけと言う事が多いため、3種ケレンで充分と言う事もあります。

     また、材質によっても使い分けます。木材にカビやコケが発生しているからと2種ケレンを行ってしまうと、木材を大きく削ってしまう恐れがあるため、4種ケレンで表面を軽くこする程度に抑えるなどです。

     

    ちなみに、写真に写っているのは、左からスクレーパー、ワイヤーブラシ、研磨スポンジとなります。

    4, まとめ

     ケレンについては理解していただけましたか?塗料の寿命や仕上がりには関係なさそうに感じますが、このページで紹介した研究結果にもあったようにケレン作業によって大きく異なることもご理解頂けたと思います。

     外壁塗装のお見積りでケレン作業という項目をご覧になった方も見えると思います。『これ必要なの?』と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、とても重要な作業であることはお分かりいただけましたか?塗料の寿命や仕上がりにも影響する重要な作業ですので、もし、見積りをご覧になってケレンと言う項目が無かった場合は、業者に確認されることをお勧めします。

     当社は、岐阜県羽島市を拠点に岐阜県西濃地区、愛知県尾張地域から名古屋市内まで多くの施工実績を誇る地元密着型の会社です。塗料の性能を最大限発揮できるようにシッカリと素地づくりを行います。外壁の色あせが気になるなどの些細な事でもご相談ください。

     

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